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チリトリ面!

2017年8月10日
みなさん、おはよございます!

今日は朝いちばんの投稿でございます!!

さて、2月から取り掛かっていた「チリトリ面」が7月末に無事完成いたしました~~~!

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縦×横ともに50㎝という巨大な面を、合計5つという大仕事!

今年の3月~4月は、小林工房かつてない忙しさのため、全く作業できず(汗)、和紙貼りを終えれたのは6月のこと。

そこから胡粉塗り30回を繰り返し、それぞれの配色にしていくわけです。



チリトリ面は、東・西・南・北・中央、春夏秋冬土用を司る神ですので、彩色の色は「青・赤・白・黒・黄」となります。
これは皆さんよくお馴染みの「五色旗」(お祭りなどで立てられるのぼり旗)と同じ意味合いですね。
お面の顔をそれぞれ色違いにすることで、方角と季節を表現しているわけです。

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五色に塗り分けられた、「チリトリ面」たち。

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その後、彩色が施されまして、、、。

チリトリ面最大の特徴である、眉毛やヒゲの渦模様を彩色し、いよいよ完成であります!!


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春青大王


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夏赤大王


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秋白大王


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冬黒大王


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そして、最後に五郎王子である「埴安大王」


ということで、無事に完成いたしました!!

何といっても、顔の表情は同じでも彩色一つで「性格」「風格」が変わっていくということが、最大の魅力であり、また難しいところでもあります。

ぶっちゃけた話、このうちの何枚かは色が気に入らず、2度やり直しました。。。

というのも、「下地塗り(青・赤・白・黒・黄=橙)」だけで差をつけようとすると思った以上に濃ゆい顔になってしまうため、なるべく薄く仕上げることが必要だったのです。

すべて塗り上げた後で、依頼主様のご意向をもう一度くみ取ってみると、「これは、違う」ということに気づいたので、結果「ここで妥協することは、犯罪だ」という精神から、やり直しました。

仕上がってみて、その判断は間違っていなかったと自負しています。
なんでもそうですが、楽をしようとすればいくらでもできます。
そこを、「本当にそれでいいのか」と自問自答しながら進むことで、見えない部分が見えてくると思っています。それは作品の仕上がりもですが、それ以上に自分自身に対してもです。

なので私はいつも、作業の一つ一つに「これでいいのか」と問いかけるようにしています。
(だから、仕事が遅いんだよ~と怒られそうですが、許してください、妥協することは犯罪なんです、僕にとって)


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ということで、五神の神々がそろいました! 皆、仲良くやりましょう(笑)!


領地をめぐって、一時は争いへと転じてしまうこの神楽ですが、最終的には「所領分けの神」によって、皆が平等に土地と季節を分け与えられて、この世界の巡り・循環を促してくださっています。

争い事の絶えないこの世の中ですが、実は、こういう芸能世界に「生きていく上での本質」というものがあって、それを語り継ぐのではなく、感じ伝えていくことが重要だと考えています。

とてもキャラの濃い顔立ちの面ですが、だからこそ「五神」という演目が魅力的になったといえましょう。
これからも多くの土地、地域、集落の繁栄と守護につながっていくことを祈っております。

「鶴亀の 踏みてならした 庭なれば 幾千代までも 栄え久しき」




さ、次のお仕事に向かって頑張っていきましょう~~~!!

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