獅子頭制作 ~その④~
|
島根県大田市温泉津町にある、石見神楽の舞面・飾り面・陶器面の制作、古面復元・修理を行う(株)小林工房
当サイトに掲載してある画像または文書の無断転用、利用、ダウンロードを禁止します。
ホーム
>
ブログ
>獅子頭制作 ~その④~
ブログ
獅子頭制作 ~その④~
2021年9月15日
獅子頭製作日記もいよいよ今日でラストです。
最後の大きな作業が「彩色」となります。
彩色は、職人さんによって作業段取りに差があるとは思いますが、私は先に「箔押し」をしてしまい、その後「本塗り」をします。
胡粉がけが終わった状態から、次の作業「箔押し」です。
金箔を押していきます。
型が大きく、2体ありましたので、3日かけての作業となりました。
とても大変な作業となりましたが、無事に箔押しが終わるとこのように本体のメインとなる色を塗る「本塗り」を行います。
今回のご依頼では、「赤ベース」と「緑ベース」の2体でしたので、そのような配色となっています。
そして色の定着が落ち着くまで2日ほど待ちまして、毛植えとなります。
毛植えです。
今作で使用する毛は、通常の馬毛ではなく、麻を染めた特殊な繊維です。
毛植えは通常、馬やヤクなどの動物の毛を使用しますが、今回は麻を使ってほしいとのご要望で特殊な技法により染められた麻の繊維を毛として植毛していきました。
木の繊維ですので、手で裂くことができ、非常に扱いやすい素材です。
昔は、棕櫚の木の繊維を蛇頭の毛に使っていましたが(今現在では、ガッソ=鬼がかぶるかつらにも使用されているところがあります)、麻という手もありますね。いずれ、動物の毛が入手困難になったりすれば、このような素材も視野に入れる必要があるでしょう。
赤獅子
青獅子
ということで、獅子頭<特注>の制作は無事に終えることができました。(半年前の話ですが…)
現在も、獅子頭のご注文はいただいておりますが、コロナの影響で披露の場は無さそうです。
しばらく、神社内でその出番を待つことになりそうですね。
さ、今日も「感謝」「感動」「祈り」「創造」を胸に、とにかく前へ前へ進みます。
今後とも宜しくお願いいたします。
カテゴリ別
最新記事一覧
あらゆるものを形に・・・(23/10/11)
天井レリーフへの道 ~ホテルKararako~(23/09/29)
2023年(23/01/10)
カミノチカラ 閉幕のご報告と御礼(22/06/26)
カミノチカラ 小林泰三作品展(22/06/15)
小林工房オリジナル和紙作品 ~玉龍~(21/11/10)
獅子頭制作 ~その④~(21/09/15)
獅子頭制作 ~その③~(21/09/11)
獅子頭制作 ~その②~(21/09/8)
獅子頭制作 ~その①~(21/09/5)
一覧はこちら
ホーム
小林工房の紹介
商品一覧
ギャラリー
古面の復元・修理
製造工程
石見神楽とは